アスベストについて
アスベストの健康への影響
アスベストの繊維はとても細いため、呼吸により吸引すると肺の奥まで り込み、 期間にわたって体内にとどまります。
その結果、約 15 年から 40 年の潜伏期間を経た後に、肺がんや中皮腫等の病気を引き起こすおそれがあります。
アスベストは曝露した量が多ければ多いほど、病気の発症する可能性が高くなると言われています。
引用→石綿飛散防止のための事業者用 Q&A 川崎市
吹付け石綿について
吹付け石綿は、アスベストにセメントなどの結合剤を混ぜて、吹付け機で吹付けた建材になります。
一般的にレベル1建材と呼ばれる建材であり、飛散性がとても高いため、作業の際には負圧養生の設置等の措置をとる必要があります。
引用→石綿飛散防止のための事業者用 Q&A 川崎市
石綿含有仕上塗材について
石綿含有仕上塗材は、主に外壁や内壁の仕上げ材に用いられています。施工方法としては、モルタル等の下地の上に塗装材が接着しやすいように下塗り(下地調整材)をし、その上に骨材が混ざった主材(仕上塗材)が塗られています。
アスベストが含有していた場合、下地調整材は「石綿含有成形板等」に区分され、仕上塗材は「石綿含有仕上塗材」に区分されます。
引用→石綿飛散防止のための事業者用 Q&A 川崎市
石綿含有成形板等について
吹付け石綿、石綿を含有する断熱材等、石綿含有仕上塗材を除くすべてのアスベスト建材が「石綿含有成形板等」になります。
石綿含有成形板等は板状に成形されている等、固められている建材のため、そのままの状態であればアスベストの飛散のおそれは低いです。
しかし不適切な除去作業を行うと飛散のおそれがあるため、工事の際は作業基準を遵守して行う必要があります。
引用→石綿飛散防止のための事業者用 Q&A 川崎市
アスベストの飛散性・非飛散性
レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
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建材の種類 | 石綿含有吹付け材 | 石綿含有保温材、断熱材等 | 石綿含有仕上塗材、石綿含有成形板等 |
発じん性 | 著しく高い | 高い | 比較的低い |
参照→国土交通省
外壁アスベストについて
建築用内外装仕上塗材にアスベストが含まれている場合、下図のようにいくつかのパターンがあります。
A. 下地調整塗材もしくは仕上塗装材のどちらかに含まれている
B. 下地調整塗材・仕上塗装材どちらにも含まれている
C. 何層かの下地調整塗材に含まれている
D. 何層かの仕上塗装材に含まれている
引用→アスベストサポート
高野口中学校の場合は石綿含有仕上塗材及び下地調整材にアスベストが含まれていました(いずれもレベル3)のでBのパターンに該当します。
高野口中学校のアスベストについて
レベル3のアスベスト含有建材は発じん性が低いため、危険性は低いとされています。
アスベストが検出された体育館前
引用→内壁・外壁仕上塗材のアスベスト分析調査
高野口中学校のケースでは石綿含有仕上塗材、下地調整材が剥がれ落ち、下地が剥き出しの状態になっています。
剥がれ落ちた石綿含有仕上塗材、下地調整材の中にはアスベストが含まれています。
「レベル3の建材は、アスベストが建材の内部に含まれていることから、通常の状態ではアスベストは飛散しません。
ただし、建材が破損してしまうと建材の内部からアスベストが飛散する場合があります。」参照→アスベストNEWS
「建築物に使用されたアスベスト含有成形板などレベル3のアスベスト含有建材(以下「レベル3建材」という。)については、
レベル1又はレベル2のアスベスト含有建材に比べ相対的にアスベストの飛散性は低いものの、除去作業時に破砕や切断するなど、
その取扱いが不適切な場合、アスベストが飛散するおそれがあることが指摘されている」参照→総務省 レベル3のアスベスト含有建材の適切な処理の推進
レベル3の建材は通常使用では危険性は低いとされていますが、このような管理状態では危険性が低いとは断言できません。
9月13日教育委員会は当該箇所に養生処置及び立ち入り禁止の処置を行ってくれました。
アスベスト対策として予算も計上されており、近日中工事予定となっています。